ヨーゼフ・ホフマン
ロシアの大ピアニスト、「アントン・ルビンシュタイン」の一番弟子。
父は指揮者兼ピアニスト。母はオペラ歌手。
DVD「アートオブピアノ」−20世紀の偉大なピアニストたち−では、語り手の若手ピアニスト、アンデルシェフスキなどが、ホフマンの演奏に対して大絶賛のコメントをおくっています。
◆伝説のピアニスト・ホフマンの指導法
彼は、師匠であったアントン・ルビンシュタインを大変尊敬しており、
著書『ピアノ演奏Q&A』の中で、師匠に教わったことを述べています。
・ルビンシュタインは私にこういいました。「まず書かれていることを正確に弾きなさい。正確な読譜を通して、音楽の言葉を学びなさい。それを十分にした後、まだ付け加えたいことや変更したいところがあれば、やりなさい」
・君の指が鍵盤にふれる前に、作品を精神的に始めなければならないよ。
・(曲の指使いをたずねたとき)
「鼻で弾きなさい。いい音が出るならね」
最初に音を考えて、その音を出すための指使いを自分で考えるべきで、最初に指使いから考えるのは、順序が逆なのだということ。
◇伝説のピアニスト・ホフマンの考え方
・音符を正確に弾いていたとしても、芸術作品の生命からはほど遠いのです。音符の裏にある「行間を読む」……この行間にこそ、芸術作品の塊が秘められているのです。
・作曲家本人の指示さえ、「唯一の正しい解釈」の絶対的な権威ではないのです。ですから作者の考えに盲目的に縛られるのは、真理ではありません。それより、作品そのものを、自分自身の芸術的な目で、正当に評価することが重要なのです。
・いきいきとした力を持つには、個性的でなければなりません。伝統的解釈というのは「缶詰にされた商品」なのです。踏みならされた道に満足するような知的レベルではいけません。素晴らしい技術を持っていながら、芸術家ではないピアニストもいるのです。
・優れたピアニストになるのに必要なことは、ピアノという楽器の可能性と限界について両方知っておくこと。賢い演奏者は、ピアノの限界を超えようとはしません。できないことを楽器に求めるのではなく、出来ることの範囲内で完全なものを導こうとします。ピアノは3つの f までしか出せないのに、6つの f を出そうとしてはいけないのです。最大のfと最も美しいpの対比を考えるのです。
・素人芸術家は、考えたり計画することに時間を費やさず、自分の弾く作品を攻撃するだけ。仕上がりを気に掛けることも、表現にもがき苦しむこともなく、ヒステリーを起こすのです。
・「ショパンはこう弾くべき」、「ベートーベンはこう弾くべき」と言う考え方は誤りです。作風があるのは事実ですが、曲それぞれの性格を無視して、先入観で扱うのは間違いです。作曲家を正当に評価するというのは、彼のあらゆる作品を別個の一つの完成品として正当に評価するということなのです。芸術家は、伝統的解釈を盲目的に受け入れるのではなく、自分の目で発見するのです。
・練習は、続けて1時間以上やってはいけません。30分ごとに、5分程度の休憩をいれ再び弾いたときに新鮮な印象を得られるようにします。
また、指の練習課題は、せいぜい30分で結構。
練習曲の課題は、ウォームアップが終わったらただちにやめなさい。
練習課題は、作品としては生ぬるいお湯にしかなりません。なぜ、いつまでも練習課題を続けなければいけないのですか?
技術のための勉強は、よい作品をたくさん弾いて、あなた自身の課題を作り上げなさい。
・型にはまった練習はしないようにします。このような練習は、自発性を殺します。毎日同じ練習を同じように繰り返せば技術は上がるでしょうが、自発性は確実に失われていきます。それは、芸術を害します。
関連リンク……ヨーゼフ・ホフマンのピアノ奏法
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名ピアニストの練習 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ |
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