“譜読み” はピアノが下手になる この見出しは過激なので、反論もあるかもしれません。
先入観を持って読むと、ここは誤解を受ける部分ですので、1度読んで意味が理解できなくても、2度3度と読み返してみてください。
このページのテーマは、「上手な演奏のための、練習時の心掛け」です。
譜読みのときの、「心掛け」なのです。
ピアノの音を出すときは、どんな状況でも最高の音を常に心がけましょう。
これは、ピアノの詩人と呼ばれたショパンが弟子たちに教えていた言葉です。
それはなぜですか? というと、演奏にはクセがつきやすいのです。
家で練習した曲を、先生に見せて、「ここはこう弾いたほうがいいですね」と注意を受けました。
そのときに、頭では「直さなきゃ」と思っているのに、指が反抗して、今までの弾き方を続ける……。心当たりありませんか?
これは、今までの弾き方が、「クセ」として身についてしまったのです。クセというのは、無意識に出てしまうものですから、一度悪いクセが身についてしまうと、クセの修正にはかなりの時間がかかります。
では、なぜ“譜読み”はダメなのですか? というと、“譜読み”というのは、音楽的な表現をとりあえず脇においといて、「楽譜どおり、きちんと弾いてみる」というところに意識が向いています。
1回、2回くらいならそれでもいいのです。
しかし、よほど初見が得意な人でなければ、その“譜読み”が、ある程度スラスラ通るようになるまでに、何度も反復練習が必要になります。
音楽的な表現をとりあえず脇においといて、何度も反復練習を重ねる。
これが何を意味するか、分かりますか?
指が、その弾き方を、クセとして覚えこんでしまうのです。
ほとんどのピアノの先生は、
「譜読み → ミスナシ → 表現」
というアプローチ法を王道としているでしょう。
確かに、基本を徐々に積み上げる手順としては、理にかなった方法です。
しかしその場合は、なるべく「譜読み→ミスナシ」の期間が短期間で終わる必要があります。
「譜読み→ミスナシ」が長期化すればするほど、悪いクセのまま練習を重ねる期間が長くなってしまいますから、いざ、“譜読み”が終わって、「さあ、これから表現を磨こう」と思っても、指の反抗にあってしまうのです。
最初に悪いクセを指に覚えさせると、後からの修正が厄介になります。
ですから、練習に対して短期間での上達を望むなら、一番最初の音出しから「キレイな音」を意識してください。
“譜読み”の段階で演奏表現まで意識し出したら、練習初期の負担は増えてしまいますが、「上手な演奏」のために練習をするのですから、「上手でない演奏」に向けて足を引っ張られる練習は、なるべく避けるようにしてください。
練習初期に負担を受け入れるか? 練習後期に負担を受け入れるか?
負担を先送りしているだけで、従来の方法にも「負担」はあるのですから。
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下手を脱出 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ |
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