ハノンの本当の使い方 実力向上 = 練習曲を次々と制覇すること
みんな、それが常識ですよね? 習っている先生に聞いても、身近な上級者に聞いても、そう言われるかもしれません。でも、違うんですよ。
「さぁて11番が終わった。次は12番だ」
の繰り返しで、終わったものを振り返らない練習では、なかなか基礎は身につかないものなのです。
信じられないでしょう? でも本当なんですよ。
練習曲は、「できないことをできるようにする」のが目的です。
ですから、たとえ一時的にできるようになっても、そのまま放置して次に向かうことを繰り返したら、それは穴の開いた袋でドングリを拾い集めるようなもの。
拾ったばかりの新しいドングリは袋に残りますが、古いドングリが、袋から出て行ってしまいます。
過去にクリアした課題は、一度クリアしただけで安心してはいけません。定期的に復習しないと、袋からポロポロ落ちていってしまうのです。
よくありますよね? 「昔は弾けたけど、今は練習してないから弾けない」という曲。これは、発表会用の曲だけでなく、練習曲にも言えることなのです。
事実、練習曲「ハノン」の冒頭には、作者による指示で、
「毎日一通りの練習曲 (1~60番) を全部さらいなさい」
と“繰り返しの重要性”が書かれています。
1ヶ月や、2ヶ月でさらうのではありません。毎日、全部、さらう……。
驚きましたよね? これが、本当の練習曲の使い方なのです。
袋に入れたドングリは、一粒も落としてはいけないのです。
ですが、ハノンを毎日全部 (1~60番) さらうのは、現実的に無理でしょう。
そこで、練習曲は広範囲に手は出さず、特に重要なものほど繰り返しさらうようにします。
袋に入れたドングリは、一粒も落としてはいけない。しかし、1~60番まで毎日さらうのは現実的ではない。なら、選りすぐった綺麗なドングリだけ、袋に集めればいいのです。
有名な練習曲集であっても、曲番によって、大変重要なものもあれば、あまり重要でないものも含まれます。ですから、量を絞って、重要な曲番を繰り返しさらうようにするのです。
そうすることで、袋の穴をふさぎ、練習曲へと注いだ努力が、きちんと目標曲への役に立つようにします。
次のページでは、その「重要な曲番」を解説しています。
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下手を脱出 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ |
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