電子ピアノの仕上げ練習
私は、ピアノ上達の3要素は、
「確実なフィードバック」・「理想の演奏の具体化」・「指の筋力アップ」
だと考えています。
今回は、3要素の2つ、「確実なフィードバック」&「理想の演奏の具体化」について解説します。
◆ボリューム1・トレーニング
【用意するもの】
| 1.プロの演奏するお手本CD (現在練習中の曲) 2.電子ピアノ (アップライトピアノの場合は、マフラーペダル使用) |
−予備解説−
実際のピアノ並の音量で、CDを再生します。
そして、プロの演奏を聴きながら、ボリュームを1にした電子ピアノの鍵盤で、シャドートレーニングをします。
※この場合のボリューム1とは、メモリを1に合わせるのではなく、「かすかに自分の音が聞こえるかな?」という、ギリギリのレベルを指します。
ここまでの説明は、「シャドートレ」の時と、あまりかわりませんね? しかし、練習目的は違います。
「シャドートレ」は、指に基礎筋力をつけるための、ウォーミングアップ的なトレーニングでした。
ですから、CDの演奏は、ショパンエチュードなど、現在の目標曲とは違う、「指の練習」と「表現の練習」を同時に行える曲集を推薦していましたが、この「ボリューム1・トレ」は、現在練習中の目標曲に対して、プロのCDから、演奏テクニックを吸収します。
−やり方−
現在練習中の目標曲に対して、プロのCDを流しながら、プロの速度に合わせて、一緒に弾きます。
なぜ、ボリュームは1なのか? それは、このような理由からです。
| ボリュームが大きすぎる場合…… | 自分の演奏がうるさくなって、プロの CDの音が聞こえなくなる。 |
| ボリュームがゼロの場合…… | 自分の演奏が全く聞こえないので、ミスタッチをしても気づかない。また、自分の音が全然鳴らないと、タッチに意識が向かなくなる。 |
この練習は、プロの表現を吸収する練習です。
なので、練習の意識は、プロの音との完全一致。
練習時、耳の意識は、自分の音ではなく、CDのほうにより強い意識を向けます。自分の音に意識が向くと、プロの音を聴かなくなってしまい、「吸収率」がカクッと下がります。
ですので、耳の意識はプロの音に向け、一緒に演奏してみます。
そのCDの音に、自分の演奏も「ピタッ」と合っていれば、違和感は感じません。しかし、「ミスタッチ」や「リズムのズレ」、「音のバランス」など、どこかに狂いが出ていると、ボリューム1で、自分の音も聞こえる分、違和感が発生します。
この違和感を感じたら、そのCDの音に「自分の音がピタッと合う」よう、音のバランスを修正していきます。
集中力を持って、差の部分を埋めていくようにします。
また、この練習は、普通の練習とサンドイッチにします。
◆練習手順◆
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ボリューム1トレを何回か繰り返したら、電子ピアノのボリュームを上げて(あるいはピアノの前に行って)プロのお手本ナシで普通に弾いてみます。
そのとき感じた、足りない部分を、修正の意識で徹底的に部分練習します。
大抵の場合、チェック段階では自分の音がかなり荒々しい音に聴こえます。
音のバランスや安定具合なども、不満に感じるでしょう。
不満に感じた部分は、そのままにせず、意識しながら修正します。
ボリューム1トレ → 通常の演奏でチェック → 部分練習(数回)
→ボリューム1トレ(数回) → 通常の演奏でチェック → 部分練習(数回)……
と、ローテーションを組み、1ページずつ、細かい修正ポイントを完成させながら、先へ進みます。
この練習の注意点
| 1. | 練習時、ボーッとしながら漠然と練習しては効果がありませんので、必ず、音の質と、音の強弱、テンポに意識を向け、 「同じ音を出せるようになりたい」と、具体的な目標を持って、違いを一つ一つ修正していってください。 |
| 2. | この練習も、お手本の音は本物のピアノ並に大きくすることが大切です。そうでないと、プロがffやppをどの程度の強さで叩いているか、読み誤ってしまいます。 |
| 3. | このトレーニングを実行すると、最初の頃は、プロの音と自分の音にあまりにも差を感じてガッカリするかもしれませんが、プロの録音と比較しているのですから、差があるのは当然です。 このトレーニングを続けることによって、一つ一つ、自分の音を修正していってください。修正を重ねれば、自分の音もプロの音に近づきます。 |
| 4. | もし、1曲丸ごと通して弾くのがキツイときは、CDの再生をA−B間リピートにします。CDデッキにその機能がない場合は、該当部分だけ、MDに録音して、エンドレスリピートにすれば、同じことが可能です。 |
| 5. | 等速でプロの速度についていくのは大変です。可能なら、CDの再生速度はちょっと落とします。CDの演奏速度を落とすには、CDを遅い速度で聴く裏技をご覧ください。 |
(完成間近・最後の仕上げ)
今までの、電子ピアノでの練習を何度も繰り返すと、演奏は少しずつ、プロの音に向けて洗練されてきます。
右手、左手、ペダル、どれをとっても、自分の耳では、もうほとんどプロの音と同じに聞こえ、これ以上修正するポイントがなくなったら、最後のチェックポイントです。
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1.聴き手にとって、それは心地よい演奏か? 2.音の粒が柔らかに溶け合っているか? 3.技術的にも芸術的にも余裕の感じられる演奏か? 4.語りかけるような歌い方か? 5.音符一つ一つが、その音にふさわしい自己主張をしているか? |
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電子ピアノ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ |
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