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ピアノが上手になる・超簡単ヒント集
うまくいかない人のための、逆転の発想

  基礎筋力を上げるトレーニング
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 私は、ピアノ上達の3要素は、
 「確実なフィードバック」・「理想の演奏の具体化」・「指の筋力アップ」
 だと考えています。
 今回は、その3要素のひとつ、「指の筋力アップ」について解説します。

 電子ピアノは、工夫次第で「練習曲を使わずに、基礎筋力を上げるトレーニング」も出来るのです。

※このトレーニングは、消音ユニットつきのピアノや、電子ピアノのように、自由に音量を調整できる機種でなければできません。自分のミスタッチの音が聞こえないようにするため、ボリュームをゼロにする必要があるからです。



−予備解説−

 ボクシングの練習のように、目の前に誰もいないのに、空間に向かってパンチを繰り出したり相手のパンチをよけるしぐさを見せる、頭の中の敵と闘うイメージトレーニング。これをシャドートレーニングといいます。

 このシャドートレは、頭の中のイメージしだいで、強敵を登場させることも出来ます。
 たとえば、自分が本当は、「普通の中学生」だったとしても、頭の中で勝手に、プロボクサーと対戦することもできます。
 当然、相手の動きは素早い。こちらのパンチはヒョイヒョイよけられてしまう。

 その頭の中の素早いイメージに合わせ、相手のパンチをよけながら、自分もパンチを出そうとすれば、鏡に映る自分の動きは、元の自分に比べて格段にキレを増します。

 頭の中に高いイメージを持ち、そのイメージに合わせて身体を動かすことで、普段は出来ない動きをしたり、素早い反応を条件反射として学習する。これが、シャドートレの効果です。

 ピアノでも、このようなトレーニング効果が得られれば、素晴らしいと思いませんか?


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 競技に向けた強化トレーニングは、その競技で使われる筋肉を トレーニングすることで、最も威力を発揮します。トレーニング内容やトレーニング箇所によって、当然、強化形態は 変わりますから、闇雲にトレーニングを行うのではなく、競技の特徴 とトレーニングメニューを照らし合わせ、競技内容に沿った筋肉を 重点的に強化することが大切です。

 これは、筋力トレーニングにおける、特異性の原理の解説ですが、太字の「競技」を「目標曲」と置き換えて読んでみると、ピアノの効果的なトレーニング法が分かると思います。

 目標曲に向けたトレーニングは、その目標曲の特徴に合った筋肉を重点的に強化すること。

 「練習曲を効果的に使うこと」のページでは、「目標曲に合った練習曲をセレクト」する方法を解説していますが、このやり方には欠点もあります。
練習曲が弾けるようになるための練習も必要」ということです。

 もし、その練習曲がとても難しかったら、どうでしょうか? 目標曲に入る以前に、練習曲への練習さえ、何週間も苦労してしまいますよね。

なんとか、そういう苦労を全くせずに、基礎筋力だけ
効果的に上げられるトレーニング法
はありませんか?

 実は、その方法が、シャドートレなのです。


◆シャドートレ (指の基礎筋力をつけるためのトレーニング)

 用意するもの

1.プロの演奏するCD
推薦課題曲 推薦演奏者
    ショパンエチュード

(安い) 全音ピアノライブラリー
(その他) パデレフスキー版

マウリツィオ・ポリーニ
バッハ

バッハ平均律クラヴィーア曲集 (1) ウィーン原典版

グレン・グールド


※ショパンエチュードは、純粋な指の訓練として。バッハは、両手のバランスの取り方や一音ごとのニュアンスのつけ方など、高度な表現の訓練として最適です。


2.電子ピアノ (消音ユニット付きピアノ)
 −やり方−

 まずは、実際のピアノ並の音量で、課題曲のCDを再生します。
 そして、耳でプロの演奏を聴きながら、ボリュームをゼロにした電子ピアノの鍵盤で、シャドートレーニングを行います。

(本当に自分自身がその曲を演奏しているかのように、タッチや強弱、テンポ変化、指の速度など、CDの演奏との一体感を持たせます)

 当然ながら、プロの演奏は速い!
 それに合わせて弾こうとすると、今まで経験のない速さで、指や腕をブンブン振り回すことになり、鏡に映る自分の動きは、元の自分に比べて格段にキレを増します。

 これが、「頭の中に高いイメージを持ち、そのイメージに合わせて身体を動かす」というシャドートレの特徴となるわけですが、一つ問題が……。

 その速さで弾こうとしたら、絶対に正確に弾けませんよね?

 その通りです。
 鍵盤の正確性に注意を払っていては、とてもその速度には追いつけません。
 ですから……

「演奏ミスや、指使いのミスは気にしないでください」

 えっ? 本当にそれでいいのですか?
 真面目な方ほど、そのような練習には抵抗があるかもしれませんが、全部正確にしようとすると、そのための事前練習が必要になります。すると先ほどの、

 なんとか、そういう苦労を全くせずに、基礎筋力だけ効果的に上げられるトレーニング法はありませんか?

 の条件から、はずれてしまいます。ですから、演奏ミスや、指使いのミスは気にしないで、シャドートレは、指のウォーミングアップだと思って、この方法を試してみてください。


 ちなみに、このトレーニングの練習目的は2点です。

1.プロの表現を指で吸収する
2.鍵盤上の指の体操による、筋肉の強化

 ですから、演奏ミスや指使いはデタラメでも構いませんが、そのかわり、CDの音の鳴るタイミングで鍵盤だけは押しているように心掛けます。
 CDの音とタイミングさえ合っていれば、演奏ミスや指使いはデタラメでもOK。しかしそのかわり、叩くタイミングだけは、絶対にズレないようにしてください。

 CDのタイミングに合わせて、シャドートレとして鍵盤を叩けば、プロの使うリズム変化や、細かい表現力を、指で吸収することができるのです。
 そして、演奏のテンポ、タッチの強さ、微妙な表現など、全ての指のコントロールがCDの音とピタッと一致し、最終的に、

「このプロの音、もしかして今の自分なら出せるかも?」

 と思えるようになれば、合格です。

 もし将来、本当にその曲の練習を始めたときも、指は、演奏のコツをすでに知っています。頭にも、演奏のコツが全て入っています。

 その状態で、練習スタートができるわけですから、シャドーでは無視していた、「ミスタッチと指使い」さえキチッと修正できれば、「曲の練習開始」から「仕上がり」までの期間が、驚くほど短期間で済んでしまいます。
 これが、電子ピアノを使った、シャドートレーニングという練習法です。

※CDの音の大きさは、生演奏ソックリにするため、生演奏並みの大きさが必要です。音量が小さすぎると、プロがffをどの程度の強さで叩いているか、読み誤ってしまいます。

※このトレーニングは1日15分上限です。それ以上やると、指の疲労が24時間で回復しきらなくなり、オーバートレーニングとなってしまいます。


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