|
CPG 〜身体で動きを覚えこむ〜 (記憶編)

指の流れによる記憶〔CPG〕
CPG型記憶(筋肉で覚えたことを、動きとして再現)について
人間の運動パターンの指令は、central pattern generator(CPG)で発生していることが知られています。 このCPGには、過去に経験した運動パターンをフィードバックするシステムがあり、この働きのおかげで、複雑な動きにも適応できるようになるのです。
問題は、フィードバックに至るまで……。つまり、どう覚えるか? ですね。
例えば、右手で「△」、左手で「□」を同時に描いてみて! と言われたら、どう覚えればいいでしょう?
片手ずつなら誰でもできますが、両手同時となると、ほとんどの人が、片方の動きにつられて、両方「△」の動きをしたり、途中で混乱して、動きが止まってしまうでしょう。
それを、できるようにするには、失敗を重ねながら、その動きに慣れることですね。
まずは、自分が余裕を持てるところまで、テンポを落として、その動きに対して、脳の司令部を徐々に慣らしていく。そして、反復練習を繰り返しながら、両手の動くパターンを体で覚え込んで、だんだんペースを上げながら、スムーズにできるようにする。
この、両手がバラバラの運動パターンの覚え方には二通りあります。
 |
1.「△」か「□」、どちらか片手を無意識で動かせるように訓練し、もう一方の手にのみ、意識を向ける。 |
| 2.「△」か「□」、別々な動きの合わせ方を、ブロック単位ごとに、「両手一緒のグループ」として覚える。 |
1の場合は、普通に失敗を繰り返しながら「△」と「□」の動きを繰り返すことになりますが、不思議なことに、右手で「△」左手で「□」がスムーズにできるようになるのは、「△」の動きを無意識にできるようになる頃と一致します。
両手同時に考えるのではなく、片手だけは無意識状態でも「△」の形に動くようにすると、もう片方を、「□」の動きに意識するだけで、できるようになるのです。
2の場合は、1つ1つの両手の動きを、紙に図として書いておき、右手がこの形のときは、左手は連動して、こう動く! とセットで覚えます。
両手の動きをセットで覚えるので、一つ一つの動きは「手旗信号」に似た処理ですが、連続した動きの結果は「△」と「□」になります。
どちらの場合も、両手の動きを同時に計算しては、なかなかできるようにはなりません。脳の処理をシンプルにすることで、できるようになるのです。
ピアノの場合も基本は、両手で同時に「△」、「□」を描くことと同じです。
初めて出会う運動パターンに対しては、脳は、慣れるまでは、その処理の仕方に戸惑っています。ですから最初はうまくいきませんが、テンポをかなり落として、まずは脳の司令部から徐々に慣らしていく。
そして、細かい練習を繰り返すうちに、動きのパターンを体に覚えさせていく。
その際、両手とも考えながら動かすのではなく、単純なパターンを何度も繰り返し、条件反射で動くまで、その単純な動作を繰り返すのです。
指が正確に動いてくれずに苦労するのは、最初だけ。CPGが新しい運動パターンを飲み込めば、両手で「△」、「□」を素早く描けるのと同じように、何も考えなくても、スムーズに弾けるようになるでしょう。
NEXT >> 右枠のメニューをご覧ください |