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楽譜の分解ノート (記憶編)

全体の構成をチェックして、記憶すべきターゲットをしぼりこんだら、いよいよ記憶作業に入ります。
しかし、何も工夫せずに真正面から取り組むのはあまりお勧めできません。 正面からの丸暗記……。これがいかに大変だったかは、歴史の年号や英単語などの暗記の経験を思い出せば、分かっていただけると思います。
なかには、「私は余裕で覚えられたけどなぁ……」と言う人もいるかもしれませんが、それでも、まともに正面からぶつかるより、ちょっと工夫を加えると、さらに覚えやすくなるものです。 では、実際の記憶作業では、どう工夫すると覚えやすくなるのですか?
今回はB5ノートとハサミを用意します。 ハサミ?
意外に思うかもしれませんが、ハサミは情報整理に役立つのです。
まずは、前回の全体の構成のチェックで色分けされた楽譜(カラーCOPYでも可)を、1段ごとにハサミでチョキチョキします。
次に、これらの楽譜を一段ずつ、B5のノートのページ上部に貼り付けます。ノート1ページにつき楽譜1段です。
すると、ページ下部には巨大な余白が出来ていると思います。 この余白に、記憶の助けとなる情報を書き込んでいきます。
ちょっと自分を振り返ってみてください。 頭の中で、新しいフレーズを覚えようとするとき、あなたはどうやって覚えていますか?
えっ? タダ単に楽譜を見て普通に……。
多くの人がこう答えると思います。しかし本当は違うのです。
状況によって、頭の中で、整理の仕方は変わっているのです。 例えば、同じ「ファ♯」であっても、
1.3つの黒の左端 (視覚的な特徴)
2.ファ♯ (言葉として)
3.直前の音から一つ下がるなど (相対的に)
4.3の指を自然に伸ばした位置 (指の位置)
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など、その時々の状況によって、整理の仕方が変わっています。
普段は無意識に整理してしまうので、自覚はありません。しかし、実際に頭の中では、「3つ並んだ黒の、左端」と、視覚的な特徴から覚えていた。あるいは前後の指使いから、「中指をこんなふうに伸ばしたところ」と感覚で覚えていた……。状況によって、その整理の仕方は変わっています。
ですから、自分はファーストアプローチのときに、どのような手がかりでその音を覚えようとしていたか? 普段無意識にやっていることに対して、「無意識」のまま完結してしまうのではなく、それを全部整理して、言葉に出しておくのです。
ノートの上部に楽譜を貼り付け、下部に、その部分の覚え方のメモ。これをセットにすることで、実際の記憶のほうはかなり楽になるはずです。
この情報は、「へー、なるほどね」と感じても、実行しない人のほうが多いでしょうが、本当に試してみると、その効果に驚きます。
記憶力に自信がない人ほど、ぜひ試してみてください。
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